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9.エンクルマ初代大統領

 
クワメ・エンクルマ
(Kwame Nkrumah)




エンクルマ(1909年9月21日 - 1972年4月27日)は欧米列強に押さえつけられていた感のあったこのガーナを独立(1957年)へと導いた立役者、初代大統領となった人です。サハラ砂漠以南のアフリカ諸国で最も早かったのだそうですから、パワフルなリーダーだったのですね。ところが大統領になってしばらくして、財政が逼迫し、さらに政敵を弾圧したことなどから急速に求心力を失ったようです。最終的には(公知の事実だそうですが)アメリカ合衆国の策略で北京訪問中に失脚してしまいました。一旦立ち上げた改革が挫折すると、返って悪い方にころがるようですね、2000年になるまで混迷が続いていました。

 さて、このエンクルマ初代大統領の博物館なるものがあり、行ってみました。建物の横に首のない銅像がありましたが、なんとなくサダム・フセインを思い起こすものでした。聞けば、人気がどん底だった頃の民衆の仕業だそうです。しかし近年、彼のアフリカ統一構想(AFRICA MUST UNITEの著書は日本語訳もありました)などが再評価されているようです。こうして広い公園と博物館が作られたわけです。

 公園の中央には立派な記念塔が建っていて、そこに彼とその妻の墓がありました(エンクルマは海外の亡命先で亡くなり、近年ここへ移設したのだとか)。また、当時、彼が乗っていた高級車、キャデラックも残されていました。ここの庭は、都会にありながら喧噪から切り離され、木陰の涼しさもあいまって私のお気に入りの場所となりました。

 


 余談ですが、独立宣言書にサインしたメンバーの一人が私の友人と同じオフォリアタという名前。友人によれば、直接の関係はないそうですが、何かの時にこの名前は通りがいいと笑いながら言っていました。実際、彼の父親も60歳まで政府の仕事をし、その後ジャパンモータース(日産自動車)の仕事もした大人物のようでした。






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